セミがいない地域はない?日本・海外でセミの数が少ない場所とは

雑学

セミといえば、夏になると個性的な鳴き声を響かせる虫です。世間一般の多くの人にとっては夏の風物詩ですが、虫やセミが大嫌いな人にとっては聞くだけでナーバスになる騒音にすぎません。

セミ嫌いの人にとってのあこがれは、「夏の間だけセミがいない場所に行きたい」に尽きると思いますが、そんな理想郷は残念ながら国内にも国外にもないのが現状です。

しかし地域によってセミが多い・少ないの差は明確です。「夏の間だけでもセミを避けられたら…」と考えている人は、是非参考にしてみてください。

このページにセミの実物写真、イラストや動画はありません

日本国内どこにでもセミはいる

「北海道にセミはいない」なんて聞いたことはありませんか?

しかし残念ながら、日本には実に35種類ものセミが生息しておりいずれかの種類が各都道府県で生息しています。当然、北海道にもセミは生息しています。

人々の生活に近い公園などで最も確認されるのはアブラゼミ。東日本の公園で見かけたセミはだいたいこのセミになりますが、西日本ではアブラゼミとクマゼミが多く見られます。

北海道でセミがいないと言われる理由

一般的にセミは寒い地域では生きられないと考えられるため、「夏でも涼しい北海道ではセミがいないのでは?」と思われがちです。

流石に10℃を下回る気温だと寒さに強いセミも羽化できないほどになりますが、逆に言えば10℃以上あれば寒さに強いセミは活動します。

2020年だけで見ても北海道の日最低気温は7月で14.8℃、8月で18.2℃でした。酷暑に脅かされる人々からすれば十分に涼しく思えますが、セミは平気で活動できる気温です。

実際、札幌市のホームページには2020年札幌市セミ調査の結果が公開されており以下10種類のセミが確認されています。

  1. アブラゼミ
  2. ツクツクボウシ
  3. ミンミンゼミ
  4. ニイニイゼミ
  5. ヒグラシ
  6. エゾハルゼミ
  7. コエゾゼミ
  8. エゾセミ
  9. アカエゾゼミ
  10. エゾチッチゼミ

また、羽化した後に急激に冷え込んだとしてもそれだけで死ぬことは滅多になく、動きが鈍ったところを鳥などに捕食される、木から落下して死ぬなど、温度以外の死因の方が多いです。

結論として、北海道にもセミはいるし、日本国内の夏はセミが十分生きていける温度となります。

日本でセミが少ない場所はどこ?

北海道は夏でも本州に比べると涼しいですが、セミにとっては十分活動可能な気温であること・広大な土地であるため緑が豊かなため札幌市だけでも10種類のセミが生息しています。

つまり、セミが見たくなくて避暑地に札幌を選ぶともれなくセミの鳴き声が聞こえてしまうんです。

セミが活動しにくい気候条件は次のとおりです。

35℃を超えるような土地

セミは夏に強いイメージですが、実は35℃を上回る気温になると動きが鈍ります。同様に蚊も温度が高すぎると動きが鈍ることが確認されています。

動きが鈍ると、鳥などの動物に捕食されるため生存確率が下がってしまうため、高温では生き続けるのが難しくなってしまいます。

また、日差しが強く気温が高い時間は鳥なども暑くて木陰に隠れます。

そのため、セミは鳥から隠れたり逃げたりしますが、それを繰り返すと体力がなくなりやがて…といった形です。

乾燥している土地

セミは夏に羽化しますが、幼虫の間は土の下で冬を過ごします。この時、空気が乾燥しすぎていると土の中まで乾いてしまい、死んでしまう確率がぐっと上がります。

反対に、台風や大雨によって水が多すぎても地中の幼虫は死んでしまうため、乾燥も湿気も加減が重要になってきます。

日本でセミが少ないのは東京や大阪の中心部

日本国内でセミが生きられない環境は次のとおりです。

  • 緑(特に木)がない
  • 気温が高くなりすぎる
  • 乾燥しすぎる(幼虫が死ぬ原因になる)
  • 外敵(鳥など)が多い

これらの条件に当てはまるのは主に都会となります。

コンクリートジャングルと呼ばれる東京大阪などは元の気温に加えてヒートアイランド減少による気温上昇…冬は湿度が低く乾燥気味です。

その上カラスやハトなどの鳥が多く生息していることから、都会はセミにとってかなり生きづらい条件が重なっています。

海外でセミがいない国は?

一般的なセミは熱帯や亜熱帯といった温暖な気候に分布するため、寒すぎる場所は苦手です。北緯50°がセミの生息可能域ラインだと言われています。

出典:山岡の地理B準備室より「北緯50度の覚え書き」

しかし、世界には約1000種類ものセミがおり、その中でもヤマチッチゼミはフィンランド・スウェーデンといった北欧、シベリアなどの北緯50°以上の高緯度の国でも広く分布しています。

つまり、セミが1種類も生きていない国はまず存在しないのです。

ただ、フィンランドを例にするならば生息数は日本より圧倒的に少なく、セミの存在そのものを知らない人もいるほどです。セミ除けの避暑地としてはグルメ良し観光良しの国ですので、お財布と時間に余裕があれば出国するのもアリですね。

本当にセミが存在しないのは北極圏と南極大陸のみ

北極圏と南極大陸は極寒すぎるため植物は生えても樹木が生えません。セミは幼虫は地中から、成虫は表皮から樹液を吸って成長する虫なので樹木がないと生きることは不可能です。

そのため北極圏と南極大陸にはセミはいません。しかし、北極圏に位置する地域はフィンランドやロシアなどに属しており、ヤマチッチゼミが広く分布しているためセミがいない国とは言えません。

また、南極大陸はそもそも国ではないためノーカウントです。

まとめ

一般的なセミは北緯50°までが生息域なので、それ以南に位置する日本ではセミがいない都道府県はありません。

また、北緯50°以北の国であっても、ヤマチッチゼミのような寒さに強いセミが広く分布しているため、セミがいない国はないと言っていいでしょう。

セミが生きていけないのは北極圏と南極大陸だけです。しかし北極圏は分布する国の一部地域でセミが確認できることから、南極大陸は国ではないため「セミがいない国」とは呼べません。

セミが大嫌いな私たちには悲しいことですが、残念ながら夏の間だけセミのいない地域に行くことはほぼ不可能です。しかしセミの生息数は地域によって異なるので、夏の間だけ北欧諸国周辺に旅行するとセミとの遭遇率がぐっと下がりますよ。

 

 

 

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